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スーパーコーパス練習帳 |投野 由紀夫

スーパーコーパス練習帳
投野 由紀夫
日本放送出版協会 刊
発売日 2005-02
価格:¥998(税込)
発送可能時期:通常2〜3日以内に発送




IT活用の成果が示唆する真の教育改革 2005-05-27
高い頻度で使われるキーワードを抽出するだけではなく、キーワードのコロケーション(単語と単語の結びつき)情報についても統計的に調査することによって、画期的な英語学習教材が生まれた。
(1)高い頻度で使われる単語だけではなく、高い頻度で使われる「表現」を学習できる。(2)キーワードの訳語ではなく語義・語法が身に付く。(3)相互に関連性の強い情報にまとめて触れられるので記憶に残りやすい。といった効果が望める。リスニングが苦手な場合、音声を聞き取る力が不足しているというよりも、口語表現に関する知識が不足していることが少なくないので、TOEIC/TOEFL 受験者にもおすすめできる(と思う)。
それはともかく「100語でスタート!英会話」を体験して、現在進行中の復古的な教育改革に強い懸念を感じないではいられなかった。「学力低下」というキーワードでマスコミをにぎわせている教育問題に関する議論には、どんな学力をどうやって養成すれば良いかという視点が不足しているのではないだろうか?
「昔はこうしていた」「昔は良かった」といった中高年受けする懐古的な主張が支持されて、単に学習時間を増やし過去に教えていた内容を復活させるという方向で学習指導要領の変更が進展しつつある(英語力については過去の“成功体験”がないので、英語は低俗な教育論にあまり毒されずに済んでいるようだが)。
これからは、時代の変化によって無用の長物になってしまう応用的な知識を詰め込むことを止めて、基礎を徹底する・習熟度を高めるという方向性が不可欠だろう。また、数多くの教育者たちが、現在の中高年が学校教育を終えた後に新たに築き上げてきた成果の蓄積を、学校教育の現場でどうやって生かしていくかという問題意識が広く共有されるようになることを願いたい。


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