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2006年06月11日

オランダ対セルビア・モンテネグロ

ドイツワールドカップ3日目、注目の試合は
オランダ対セルビア・モンテネグロである。
オランダの監督は監督経験のないファン・バステン監督が
世界の有名クラブチームで活躍する選手ではなく
国内の若手を中心にチームを構築、成功を収めた
面白いチームであり
対するセルビア・モンテネグロは予選での失点がわずか1点という
驚異的な中盤の守備力とカウンター攻撃が特徴の
興味深いチーム。
ここまでのワールドカップの経緯を見る限りヨーロッパのチームが強く
守備型のチームは負けるという傾向にあるが
果たしてこの試合もそれに当てはまるのかが見物である。

試合開始からオランダ、セルビア・モンテネグロ共に
白熱した試合を繰り広げる。
オランダはチェルシーで活躍するロッベンと
日本代表MF小野が在籍していたオランダのフェイエノールトで
小野と共に活躍し、現在はアーセナルにいるファン・ペルシーの
強力な2トップで相手を切り崩しにかかり
セルビア・モンテネグロは守備型と言えど
なかなか強力な攻撃を仕掛けていく。

そして前半17分、早速試合が動いた。
これまでも素晴らしい活躍を見せていたロッベンが
相手の裏をかいて飛び出し、そこへハーフウェイラインから
ファン・ペルシーのキラーパス。
ロッベンはそれを受け、相手GKを見ながら華麗なシュートで
ついにオランダが1-0と先制した。
やはりこのワールドカップの傾向に当てはまる試合なのだろうか。
そのまま前半は両チーム共に強力な攻撃を仕掛けるが
得点に至らず終了。

後半開始直後から、セルビア・モンテネグロが一気に攻めかかる。
しかしオランダもセルビアの素晴らしい守備に勝る守りで
得点を許さない。
試合は進み、後半24分にはファン・ペルシーと同じく
小野とプレイし、現在もフェイエノールトにいるのカイトが登場。

直後の後半25分にはオランダのGKファン・デル・サールが
足をつるアクシデントもあったが、試合は動かない。
見ているとやはりオランダが強い。
確かにセルビア・モンテネグロも強いチームだが
経験不足な感は否めない。
選手層が薄いというのもそう感じる原因かも知れない。
オランダはロッベンを中心に素晴らしい攻撃を展開し
さすがはヨーロッパの強豪と言ったところだろう。

後半37分にはまたもオランダGKのファン・デル・サールが
足をつるアクシデント。
ワールドカップという大舞台での緊張もあるのだと思うが
必死に痛みを堪えて足を治す姿は少々笑える。
また、この試合ではイエローカードが多く出されており
後半40分の時点で5枚のイエローカードである。
そのうち3枚がセルビア・モンテネグロへのカードとなっている。
長期戦となるワールドカップではこのイエローカードが
大きな影響力を持ち、気をつけなければならない。
日本も気の短い三都主は注意が必要だろう。
ただでさえ代わりの居ないサイドバックで欠員が出れば
目も当てられない状態になるだろう。

セルビア・モンテネグロはどうにか同点に戻そうとするが
オランダも全く引かず、むしろロッベンを中心に攻めており
セルビアもロッベンを止めることが出来ない。
後半45分には飛び出したロッベンを止めようと
ファウルをしたセルビアに対してまたもイエロー。
これでこの試合6枚目のイエローである。
試合はロスタイムに入るもセルビア一歩及ばず試合終了。
やはり今回のワールドカップはヨーロッパ勢が強い。
また守備型のチームが負ける傾向にある。
この傾向が日本にどう影響するのだろうか。
クロアチア戦などは気になるところである。
オレンジ軍団オランダの勝利でこの試合は幕を閉じた。
明日はいよいよ日本の初戦となる
日本対オーストラリア。
日本が決勝進出するためには、絶対に負けられない試合である。
大いに頑張って頂きたい。

Author : 伊勢賢治